「戦略経営の父」、ハリー・イゴール・アンゾフは、その歴史的著作『企業戦略論』を著した1965年に本稿を発表した。彼の基本姿勢は、企業は環境に規定され、環境変化の予測が戦略を決めるというもので本稿はまさしくこの考え方に基づいて執筆されている。これは、その後のポジショニング論などの前提となるものである。また、自社独自の特殊能力を身につける必要性についても訴えている。これも、その後のコア・コンピタンスやリソース・ベースト・ビューなど、戦略は組織能力に依存するという考え方に影響を及ぼしている。