21世紀は倫理観なくして
生き残れない時代

松本 晃(まつもと・あきら)
1947年、京都府生まれ。1972年、京都大学大学院農学研究科修士課程修了、伊藤忠商事に入社。1993年、ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル(現ジョンソン・エンド・ジョンソン)入社の後、代表取締役社長、最高顧問を歴任。2009年6月よりカルビー代表取締役会長兼CEO。2018年6月よりRIZAPグループ代表取締役、2019年7月より特別顧問。2019年6月ラディクールジャパンを設立、代表取締役会長兼CEOに就任。2019年10月よりパイオニア社外取締役。
1947年、京都府生まれ。1972年、京都大学大学院農学研究科修士課程修了、伊藤忠商事に入社。1993年、ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル(現ジョンソン・エンド・ジョンソン)入社の後、代表取締役社長、最高顧問を歴任。2009年6月よりカルビー代表取締役会長兼CEO。2018年6月よりRIZAPグループ代表取締役、2019年7月より特別顧問。2019年6月ラディクールジャパンを設立、代表取締役会長兼CEOに就任。2019年10月よりパイオニア社外取締役。
編集部(以下色文字):日米を問わず、このところ企業の信頼を根底から揺るがす不祥事が多発しています。なぜでしょうか。
松本(以下略):一言で言えば、経営者やビジネスパーソンに倫理観が欠けているのでしょう。また、企業不祥事に対する世間や社会の目は一段と厳しくなり、不祥事の内容も内部告発やSNSなどですぐ拡散されるなど、リスクは格段に高まっている。にもかかわらず、多くの経営者は危機管理能力が低い。
一口に不祥事と言ってもさまざまな種類がありますが、倫理観の欠如と危機管理の脇の甘さによって生じるのが、お金にまつわる不祥事です。会社の経費を不正に私用したり、取引先から金品を不正に受領したりする類の事件です。