
経営者の言動は世間から大きな注目を浴びる。彼らは自分の言動に細心の注意を払うはずだと期待するかもしれないが、ポッドキャスト出演中に大麻を吸ったイーロン・マスクのように、現実には理解に苦しむ態度を取る場合もある。筆者らが、会社の顔であるCEOのパーソナリティが株価に影響を与えると考えて調査を実施したところ、その仮説を裏付ける興味深い結果が導かれた。
CEOは会社の顔である。そのような社会的な役割があるため、行動や発言にも気を配ると期待したいところだが、著名なCEOが公の場で、常軌を逸した発言をする事例は少なくない。
たとえば、ペイパル創業者のピーター・ティールは、不老不死のための投資を惜しまない。テスラのイーロン・マスクは、火星に核爆弾を落とすことを頻繁に話題にし、去年はコメディアンのジョー・ローガンのポッドキャスト出演中に大麻を吸ったことでも注目を浴びた。
CEOは世間の目など気にしないように見受けられる。では、CEOのイメージは、会社の評価額にどのような影響を及ぼしているだろうか。