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採用担当者は候補者に何を求めているのか。重要なスキルの一つとして、批判的思考(クリティカル・シンキング)が挙げられる。にもかかわらず、学校でも会社でも、批判的思考について学ぶ機会はほとんどない。その能力を正しく理解しておらず、教え方がわからないのだ。本稿では、マネジャーがチームメンバーの批判的思考力を伸ばすうえで有効な方法論を示す。


 批判的思考(クリティカル・シンキング)は、採用候補者に最も求められるスキルである。そのため、教育機関は学生が優れた思考力を持てるよう教育しているはずだし、雇用者は従業員の批判的思考力を伸ばす方法を心得ているはずだと思うかもしれない。ところが、残念ながらどちらも真実ではない。

 6万3924人のマネジャーと、最近の卒業生1万4167人を対象にした2016年の調査によると、新卒採用者に欠けているとマネジャーが考える一番のソフトスキルは批判的思考であり、60%のマネジャーがそのように感じている。