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新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目指して、多くの人がリモートワークに移行している。その中で、部下がマネジャーにアクセスしやすい状況をつくることは、きわめて重要だ。カジュアルな情報共有やフィードバックを得られなくなり、不満を抱いている人もいるだろう。本稿では、在宅勤務を行うメンバーと上手につながるための6つの方法を紹介する。


 会社から自宅へと世界中がリモートワークに移行する中、置き去りにされていることがある。マネジャーへの重要なアクセスだ。

 業務の滞りを解決する即座の回答も、マネジャーが社内でいち早くつかむ情報の流れも、会議後の歩きながらのカジュアルなフィードバックやコーチングも、業務に関する意思疎通と相互の説明責任を確保するための予測可能なプロセスと仕組みも、なくなってしまった。

 電話によるコーチングで先週、あるシニアディレクターが、「これまでやってきたように、ちょっとしたことでマネジャーとやり取りする方法がわからず、行き詰まっている」と嘆いていた。

 これは彼に限ったことではない。マネジャーと離れていることで、従業員の不満は募り、業務が滞ってしまっている。

 しかし、マネジャーたちも苦労している。すべての従業員が自分のマネジャーとつながろうとしている中で、マネジャーは直属の部下6人以上とやり取りし、さらには自身の上司から指示を得ようとしている。

 コーチングのクライアントに先週、自身が抱える最大の問題についてアンケートをとった。それによるとマネジャーたちの主要な課題は、各チームメンバーとのつながりを維持する、自分やメンバーのストレスをコントロールする、チームの士気とモチベーションを維持する、活発な会議を行う、進捗状況を把握して情報交換する、チームにとって重要でない仕事を削減することだった。

 さまざまな組織のマネジャーであるクライアントといくつかのケースに取り組んだ結果、リモートワークにおいて部下がアクセスしやすい状況をつくるための6つの方法にたどり着いた。

 これらを実行することで、マネジャーと従業員のストレスが軽減し、業務の進捗に関する従業員の懸念に対処することができ、従業員と彼らのチームの生産性が向上し、健全なコミュニケーション手段を回復、維持できるという兆候が見られている。