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新型コロナウイルス感染症のパンデミックに伴い、世界中のリーダーたちが、不確実で先行き不透明である事実を認めながらも、自分たちが進むべき道を明確に示し、チームに安心感を与える必要がある。この難しい状況でバランスを取るうえで、リーダーの人間性がこれまで以上に問われていると、筆者は指摘する。
作家のジョージ・ソーンダーズは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行している現在の状況を、こう表現した。氷の上で滑ったが、まだ地面にぶつかっていない。コントロールを失うことと、その影響を完全に感じることの間で宙に浮いた状態だ、と。
この比喩は、リーダーが対処すべき矛盾した状態を示している。先行きが不透明であることを認識しつつ、方向性と指示、安心感を提供するのだ。
どちらか一方を実践するだけでは、うまくいかない。前に進むための明確さと力強さを人々に与えるには、どちらも必要だ。
このバランスを取るには、リーダーは人間性を発揮して導くことが求められる。また、そのうえで実行すべき重要なことがある。