●マルチタスクをしない

 この機会に短時間で多くのことをこなせると考えがちだが、複数のタスクを同時に行おうとするとパフォーマンスが低下することは、研究で明らかになっている。異なる種類のタスクをするには、脳の特定の部分のスイッチを消したりつけたりする必要があり、タスクの切り替えには生産時間の40%も費やされる。

 スタンフォード大学の研究者らは、マルチタスクをする人は、1つのことに集中する人よりも物事を記憶しないことを突き止めている。

 次にビデオ会議に参加するときは、メールの受信トレイやスラックなど、気を取られそうなタブやアプリはすべて閉じ、携帯電話は手の届かないところに置いて、目の前のことに集中しよう。

 スラックでメッセージがくると気になるが、メッセージは15分待ってくれるし、ビデオ会議中でないほうがよい返信が書けることを忘れずに。

 ●目の休憩時間をつくる

 ビデオ通話が長時間にわたるときは、ウィンドウを最小化したり、開いているアプリケーションの後ろに移動させたりして、短い休憩を挟もう。時々コンピューターから完全に視線を外すだけでもいい。

 いまは誰もがビデオ通話に慣れてきて(ひっきりなしのビデオ会議に伴うストレス要因にも)、同僚はおそらく、あなたが思っている以上にあなたを理解している。30分間ずっと画面を凝視していなくても、耳を傾けることは可能だ。他のことをしてもいいと言っているのではなく、少しの間、目を休めるのだ。

 ビデオ会議が続く日は、会議を通常の30分や1時間ではなく、25分や50分間に短縮して、立ち上がって少し動き回る時間を合間に設ける。1時間のビデオ会議では、途中でカメラをオフにすることをよしとしよう。

 ●気が散るものを画面上から減らす

 研究によれば、ビデオ通話をしているときは、自分の顔を見ている時間が最も多い。これは、自分を画面に表示させないことで簡単に回避できる。

 それ以外にも、画面上には気を散らすものがある。驚くかもしれないが、ビデオ通話では、私たちは参加者の顔だけでなく、彼らの背景にも焦点を向けている。5人で通話している場合は、同時に5つの異なる部屋にいるように感じるだろう。家具や植物、壁紙なども目に入るし、棚にはどんな本があるのか必死に見ようとするかもしれない。

 脳は、こうした目に見える環境の手がかりを同時に処理しなければならない。精神的疲労に対処するために、背景はシンプルなもの(たとえば穏やかな浜辺の風景のポスターなど)にしたり、会話をしていない人はカメラをオフにすることをグループで認めたりするよう推奨しよう。