●バーチャルな交流は自由参加制にする

 ビデオ会議が続いた長い1日が終わると、疲労を感じるのは普通のことで、内向的な人ならなおさらだ。だからこそ、交流のためのバーチャルな集まりは自由参加にすべきだ。主催者は、参加は歓迎するが、義務ではないことを明確にしなければならない。

 大人数が参加する場合は、ファシリテーターを指名するのもいい。ファシリテーターの質問で対話が始まり、またその人が話す順番を決めるので、参加者全員が意見を交換でき、全員が同時に話し始めることもない。

 参加者は何を求められているのかわからなかったり、いつ会話に参加すべきか、あるいは参加すべきでないかを常に見極めようとしていたりすると、途方に暮れてしまう。

 ●電話かメールに切り替える

 今後数日のスケジュールをチェックし、ビデオの代わりにスラックもしくはメールでできるやり取りがないか確認してみよう。

 もし、午後4時までのズーム会議の直後に1対1の話し合いを予定していたら、互いに「充電」できるように、電話に切り替えるか時間を後ろにずらすか提案する。「ビデオ通話を休憩したいんです。電話にしてもいいですか?」などと尋ねてみよう。相手も安心するはずだ。

社外の相手、特によく知らない相手とはビデオを基本にしない

 ビデオ通話がすべてのコミュニケーションの基本になっていると、いまや多くの人が感じている。従来は電話で行っていた社外の人とのやり取り(クライアントやベンダー、ネットワーキングなど)も、ズームでしなければいけないと思っているかもしれない。

 しかし、ビデオ通話はかなり親密なもので、場合によってはプライバシーを侵害されているように感じることもある。たとえば、キャリア・アドバイスをするよう依頼され、その相手のことを知らない場合は、電話で行ったほうがいい。クライアントが突然フェイスタイムで連絡してきたら、拒否をし、電話にするよう提案しても問題ない。

 ここで紹介したヒントの中には、最初は実践するのが難しいものもあるだろう(ズーム会議の最中に別のタブを見ないようにすることは特に)。しかし、これらを実行すれば、ビデオ通話について考えるだけで疲れることもなくなるだろう。

 ニューノーマルに適応しようとするのは疲れるものだ。あなた自身のためにビデオ会議を少し楽にしよう。


HBR.org原文:How to Combat Zoom Fatigue, April 29, 2020.


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