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いま、多くの人がストレスや不安を抱えながら働いている。在宅勤務で同僚や顧客と切り離される中、自分の仕事が組織や社会に貢献しているのかと疑問を感じている人もいるだろう。危機のさなかでリーダーが果たすべき重要な役割は、コーチングを通じて、彼らがこの試練を乗り越えるための支援をすることだ。本稿では、そのための3つの方法を紹介する。


 従業員は、新型コロナウイルスのパンデミックを乗り切る努力をしながらも、ストレスや不安を感じている。他人や自分の健康、世の中の状況に神経質になっているからだ。

 幸運にも健康で、在宅で仕事を続けられている人でも、大した仕事をしていないような、もどかしさを覚えている人もいる。同僚や顧客、ふだんの職場から切り離され、頻繁に顔を合わせていた人とは時折リモートで連絡を取り合うだけになり、PCと向き合うだけの日々に孤独感を覚えている。また、喪失感を抱いている。

 組織のリーダーはコーチングを通して、従業員が自分の人生を見直し、世の中に対する自分の貢献を考え直すのを助け、彼らがこの試練の時期を乗り越える力になることができる。以下、その方法を紹介しよう。

 ●従業員のためにできることを考える

 時間をつくり、従業員に電話かビデオ通話で連絡を取る。相手の状況を聞き、自分にできることはないかを尋ねる。そして、相手が必要としているものを、たとえそれが仕事と関係なくても、できる限りのことをやって提供する。

 従業員の探求と成長を実質的にも感情的にも支え、彼らに奉仕することを自分の重要な役割だと見なすリーダーを「サーバントリーダー」という。調査によれば、そのようなリーダーは従業員のエンゲージメントを高め、従業員が職場で自分らしくあることを可能している。