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コロナ禍での生活で、食べすぎたり、飲みすぎたり、ソーシャルメディア漬けになったりしている人は多いだろう。不安やストレスを解消するうえで気晴らしは大切だが、そうした行動の多くが行き過ぎたまま習慣化してしまい、健康を害したり、役に立たなかったりするのは問題だ。本稿では、人の脳や心の仕組みを理解して、不安からくる悪習を断ち切る方法を紹介する。
不安や習慣を専門とする精神科医として、私はこの2ヵ月間で多くの変化を目にしてきたが、よい方向への変化はほとんどない。
最近始めた遠隔診療で、家族経営の酒店(ロードアイランド州では「エッセンシャル(生活に必須)」な事業と見なされている)で働くある患者は、週に70時間以上勤務していると話した。これほどの忙しさは過去にないという。
気晴らしのためにネットフリックスを一気見しているという患者も複数いる。また、食べることに安らぎを求めているため、自宅隔離で体重が増えることを意味する"Quarantine 15"を心配する人もいる。
悪い習慣が食べ物、アルコール、ソーシャルメディア、仕事、テレビのいずれにせよ、不安が増大すると、なぜ脳は気晴らしをするよう促すのか。