
新型コロナウイルス感染症によって、世の中にさまざま課題が提示され、それを解決するためのイノベーションがいくつも生まれている。その中には、新型コロナ対策に限定されるアイデアもあれば、コロナ後も持続的に成長できるビジネスもあるだろう。自社のイノベーションの可能性をどのように見極めるべきか、どうすれば長期で拡大することができるのか。本稿では、そのための4つのステップを紹介する。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックに関連する課題が山積しているなか、革新的な起業家が次々に解決策を提言している。バーチャルなビジネスコンペ(いわゆるハッカソン)も数多く開催され、今年3~4月だけで175ヵ国から述べ数万人が参加した。
アトランタの高校生が病院の最前線で働く人々に無料で食事を提供する組織を立ち上げ、コロンビアのエンジニアのグループが低コストの人工呼吸器をゼロから開発するなど、パンデミックが引き起こした問題について、世界中のイノベーターが斬新な解決策を生み出している。
そして、彼らの多くが、新型コロナウイルス感染症に触発されたイノベーションを持続可能なビジネスに発展させて、目の前の危機を乗り越えようとしている。
私もミッション志向の会社を共同設立して成功させ、売却した経験があり、現在はエモリー大学で社会起業と国際保健学の教授を務めている。そこで、新型コロナ危機にインスパイアされたイノベーターが、そのプロジェクトを長期的に存続可能なビジネスにしようという際に重要な4つのステップを提案する。