●自分の職務のコアに集中する
忙しい文化に立ち向かうことは、自分の本来の職務ではないタスクにノーと言うことでもある。そして、リーダーはみずからその手本を示す必要がある。リーダーであるあなたが二次的な仕事にノーと言っているのを見るまで、チームメンバーは自分からノーとは言いにくいだろう。
息抜きできる時間があったら、息抜きをしてその時間を楽しむか、あるいは重要ではない仕事にその時間を使うのか。二次的なプロジェクト、すなわちあなたの職務のコアに対して二次的であるという以外の価値をもたらさないプロジェクトを、早い段階で頻繁に切り捨てているだろうか。
一緒に働く人すべてが、あなたのコアの職務を知っているだろうか。直接一緒に働いていない同僚にも、あなたの本来の職務と、それに対するあなたのコミットメントを周知しよう。
この点でも、過激なアプローチが最も効果的であることが多い。リーダーシップに関する戦略家のグレッグ・マキューンは自著『エッセンシャル思考』の中で、忙しい文化に対抗してより健康的で生産的な仕事環境をつくるために、リーダーは提示されたタスクのうちトップ10%だけを受け入れるべきだと説いている。自分の本来の職務が優先事項であることを行動で示し、他の仕事を断ることを規範にしよう。
これは、CDベイビー(CD Baby)共同創業者のデレク・シバーズが採用したアプローチである。「『もちろんやるよ!』と自分で即座に思わない仕事は断るべきだ」とシバースは言う。自分の会社を潰すのは、悪い商機ではなく、凡庸な商機だと理解しているのだ。





