新しいやり方を試す

 いまになって疲労感を感じ、パンデミック前の古きよきやり方に戻りたくなるのは自然なことである。パンデミック疲れを認識しつつも、今後前進するためのよりよい方法がないかと探求することは有益である。

 より大きな目的意識を感じられる方向に目を向けつつ、自分の注意をどこに、どのくらい配分するか試してみる。どのように家事を分担し、セルフケアのための時間を確保して、困っている友人を支援し、社会的大義のために力を注ぎ、家族や親戚とつながり合うか。自分の価値観に従って考えてみよう。

 また、周囲の人々にも、調子はどうかと尋ねる。あなた自身が変えようと思っていることが、周りの人たちのニーズや価値観と合致するようにしよう。

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 ささやかな勝利が持つパワーを過小評価してはいけない。より調和の取れた人生に向かって進むために、すべてを変える必要はない。日々直面する新たな現実の中に新たな自分を発見したら、思いやりを持つことが大切だ。まずは、自分自身に思いやりを示そう。

 自己変革はけっして簡単ではない。不安を招く深刻な社会変化が背景にある場合には、なおさらだろう。自省し、実験し、失敗し、そして失敗を繰り返す猶予を自分に与える。そして、最終的にニューノーマルへの道が切り開かれたら、ここまで成長し、適応するために払ってきたあなた自身の努力を称えよう。


HBR.org原文:Navigating Pandemic Fatigue as a Working Parent, January 27, 2021.