「受動的な燃え尽き」のサイン
受動的な燃え尽きには「内的・受動的燃え尽き」と「外的・受動的燃え尽き」の2種類がある。
最もよくある内的・受動的燃え尽きは最も見つけにくいため、企業は調査手法を用いて発見しようと試みる。
初期の警戒すべき兆候には、自分の能力が不十分だという感覚と悲しみによる疲労感がある。受動的な燃え尽きは、絶望感と不安を高め、生産性を低下させるおそれがある。私たちは誰もが仕事の挫折を経験するが、それが乗り越えられないものに感じられると、個人的な失敗として内在化し、燃え尽きが生じる。
従業員がこうした状態に陥ると、自分のやることなすことすべてが失敗のように感じられ、「どうせまた失敗するのだから、やってみようとは思えない」と、仕事に対して後ろ向きになる可能性がある。このような意気消失した態度(陰鬱な気分の場合もある)に、目を光らせなくてはならない。
また、言葉の端々に絶望感や諦めがにじみ出ていないかにも注意しよう。それは苦しいことを認める表現だったり、現在の状況が耐えられないことを示唆していたりする。暗い調子で、ため息をついたり、首を振ったりしながら、「どうせ、そういうものだから」「そんなことをしても、失敗するに決まっている」「やっても仕方がない」という言葉が出てきたら、危険信号だ。
外的・受動的燃え尽きは、どのような兆候があるか予備知識があれば、発見するのは難しくない。あなたの部下は、仕事の完成度が低下したり、努力を放棄したり、自分に甘くなったり、締め切りを破ったり、皮肉な発言が増えたりしていないだろうか。
これらは、燃え尽き症候群と関連する無気力の副作用だ。こじれると、極端な回避行動につながる可能性がある。同僚との交流を避けたり、アイデアがあっても提案しなかったり、何か間違っていることがあっても発言をしなかったり、いつもならば対処する問題を放置したりする。燃え尽きが悪化して、問題の是正に手を貸さなくなると、拒絶や見下すような態度に出る。