戦術2:「共有」しない
私たちは「共有しなさい」と言われて育ったが、リーダーシップのコミュニケーションにおいて、「共有」は必ずしも適切な優しさではない。ビジネスリーダーは、会議やメール、ソーシャルメディア、会話などでアイデアを「共有」することが大好きだ。だが、「共有する」とは実際に何をするのだろうか。
ビジネスの場で「共有」という言葉を使う際は、共有する行為の価値と目的を聞き手が直感的に理解してほしいという合図を送っている。しかし、あなたの言いたいことに関連性を持たせるという負担は、聞き手ではなくあなた自身の負担であるべきだ。
そこで、共有よりも望ましい方法は、売り込むことだ。アイデアを売り込む際は、アイデアの目的を強調して、その影響力を高めようとする。文字通り「このアイデアを売り込みます」とは言わなくても、アイデアを「提案」「示唆」「推奨」したいと思うだろう。
「提案」「示唆」「推奨」は、いわば「パワーワード」だ。アイデアを売り込むには、自分の考えを主張し、それに責任を持たなければならない。自分の考えをほのめかして最善を期待するだけでは十分ではない。アイデアを推奨して、その価値を明確に主張する。それこそが、リーダーがコミュニケーションにおいてやるべきことだ。
パワーワードは次のように使う。
・「私たちのプロセスをより効率的にするアイデアを提案する」
・「ブランドメッセージをより効果的に伝える新しいロゴを提示する」
・「職場の多様性を高めるキャンペーンを提言する」