●仕事がマンネリ化している

 仕事に強い使命感を抱いていてもなお、休暇明けに仕事に戻るのに困難を感じることがあるかもしれない。その場合には、単に目の前のタスクに飽きてしまっていることが考えられる。

 フローの概念に関する研究によれば、自分の能力の限界すれすれで(簡単すぎず、難しすぎない)仕事をしている時が、最も仕事に夢中になれる時だという。そうした状態では、一つひとつのアクションが成功し、自然に次のアクションにつながる。

 日々の業務に対して、このような感覚を得られていない場合、いまの仕事にはもうやりがいがなくなっている可能性がある。現在の会社であっても、新しい会社であっても、キャリアを前進させるには2つ重要なステップが必要だ。

 まず、どのような役割であれば、自分が求めている挑戦ができるかを考える。メンターの助けを借りながら、別の魅力的な機会がないか探すのがよいだろう。次に、その役割の適任者になるために、どのようなスキルを新たに身につけるべきか考えることだ。

 コロナ禍の間は、多くの人々がスキル向上につながる学習や訓練を後回しにした。しかし、大学をはじめ、優れた授業や講習が数多くオンライン化されている。また、キャリア向上を目指す人向けの学位プログラムや、単位認定のない聴講制度も充実している。モチベーションが上がらない時には、新しい知識やスキルがエネルギーを充電する助けになるだろう。

 目標は、意欲を減退させる短期的要因と長期的要因に対処することだ。

「自分は重要な使命と結びついている」と感じられる次のステップが具体的にわかっていると、仕事を成し遂げるためのモチベーションを最大化できる。そして、身につけるべき次世代スキルについて考えることで、モチベーションを長期的に維持することができるのだ。


"Is Your Motivation Still on Vacation?" HBR.org, September 03, 2021.