●ハイパフォーマンスチームは電話の使用をためらわない

 一般的な職場では、電話はますます使われなくなっているが、ハイパフォーマンスチームは違う。筆者らの調査によると、ハイパフォーマンスチームは通常、コミュニケーションの頻度が高く、成功していないチームと比べて電話を使って同僚とコミュニケーションを取る傾向が強かった(1日の平均が前者は10.1件、後者は6.1件)。

 これは理にかなっている。最近の研究によると、電話は気まずくて落ち着かないと多くの人が思っているが、それは誤解だ。実際は、電話は気まずいものでないというだけでなく、人間関係を強化し、誤解を防ぎ、チーム間の交流をより有益なものにする。

 ●ハイパフォーマンスチームは会議を戦略的に行う

 会議の運営がよくないと従業員の不満が募り、認知処理能力が低下し、組織に多額の損失をもたらすことは周知の事実だ。

 筆者らの調査結果によると、ハイパフォーマンスチームは、会議の生産性を上げるといわれる手法を実践することで、運営に問題のある会議によく見られる落とし穴を回避している。具体的には、参加者に事前準備を求める(39%多い)、アジェンダを導入する(同26%)、チームメンバーが互いの進捗状況を把握するためのチェックインから始める(同55%)などだ。

 ハイパフォーマンスチームは、ともに過ごす時間を効率的かつ協力的にすることで、単に会議を有効活用するだけでなく、実りある交流を行うための準備をして、よりよい関係を築いている。

 ●ハイパフォーマンスチームは仕事以外の話題で絆を深めている

 管理者の立場からすると、職場で仕事と無関係の会話を交わすことには賛成しにくい。従業員が仕事の貴重な時間を使って、大きなスポーツイベントや大ヒット映画の話題で盛り上がることに、どんなメリットがあるのか。

 しかし、研究によると、仕事以外の話をすることには大きな利点がある。個人的な会話の中で共通の関心事があると、深い親しみと真のつながりが育まれるからだ。

 筆者らの調査では、ハイパフォーマンスチームのメンバーは、オフィスで同僚と仕事以外の話題(スポーツ、本、家族など)について話す頻度が有意に高い(25%高い)ことがわかった。また、過去6カ月において、同僚とコーヒーやお茶、アルコールを飲みに行く頻度も有意に高かった。

 すなわち、最高のチームは、常に仕事をしているから優れているのではない。その逆で、彼らは真のつながりを築くことに時間を投じ、それが後に親密な友情やよりよいチームワークを生むのだ。