●次に取るべき最善の行動を見極める
希望には、研究者が「目標指向的計画」と呼ぶ、想像した未来を実現できると信じる思考形態も必要だ。希望を可能にするのは想像であり、希望を現実にするのは計画である。
オリンピックメダリスト100人以上にメンタルパフォーマンスコーチングを行ってきた伝説のコーチ、ピーター・ジェンセンは、選手との最初のセッションで、何も書かれていない1枚の用紙を取り出す。右上の隅には、たとえば「2024年オリンピックの出場権を獲得する」というように、選手の目標を書き出す。左下の隅には、たとえば「国内大会5位」など、選手の現在のステータスを書く。
次に、左下の隅から右上の隅へ対角線を引き、その対角線を時間軸として、選手と一緒に目標までの道筋を具体的に計画する。最初に「オリンピック選考会」や「国内選手権」といった重要な関門を書き込む。そこから順番に遡っていけば、最終的に「次に取るべき最善のステップは何か」というシンプルな問いに行き着くだろう。
あなたも同じ方法を、仕事やそれ以外の自分の道筋に当てはめることができる。あなたが想像する未来への道筋は、どのようなものだろうか。何が重要な道標となるだろうか。そして何より重要なこととして、次に取るべきステップは何だろうか。次のステップを特定するのが難しい場合は、以下の領域で行動を起こせないか検討してみることだ。
・行動:増やすべき行動や減らすべき行動、あるいは何かもっと一貫して取り組むべきことはないか。
・人間関係:新たに構築する、さらに強化する、あるいは切り捨てるべき人間関係はないか。
・学習:お金や時間を投資して、磨くべきスキルや能力はないか。
・信念:捨て去るべき、または培うべき信念はないか。





