最近採用した従業員に話を聞く
リクルーターは、新規採用者のオンボーディングが落ち着くと、次に進みたくなるかもしれない。だが、新規採用者の86%が入社後半年以内に、その会社に留まるかどうかを決めていることを考えれば、この時期は彼らとのやり取りを続けることが重要になる。
この停滞期を利用して、リクルーターは過去半年から1年の間に採用した従業員に連絡を取り、日々の様子を確認する。どのようなプロジェクトに取り組んでいるか、自分の職務や会社について驚かされたことはないかを尋ねるのがよい。
リクルーターが受け取った回答によって、将来の候補者との交流の仕方が改善されるだけでなく、新規採用者の側も「自分の幸せやキャリアを気にかけてくれている人がいる」と知ることで、定着率も高まるだろう。
人材ブランドを強化する
ブログ記事であれ、動画であれ、ポッドキャストであれ、自社にとって魅力的なナラティブをつくるために、すでに持っているリソースや新たに必要なリソースは何かを把握する。また、採用ページのコンバージョンにも注目すべきだ。よりよい体験を提供するためには、どう最適化すればよいか。画像を追加する必要があるか。FAQや従業員の声は必要か。
アンバサダープログラムをまだ実施していないなら、導入を検討すべきだ。従業員が共有したメッセージは、組織が共有したメッセージに比べて、インプレッションが561%高まる。そのため、新しいコンテンツを従業員に通知するワークフローやツール、ソーシャルメディアで情報を共有する際のベストプラクティスを提供するトレーニングセッション、ブランドの声とトーンを一貫させるガイドラインに投資する価値は十分にある。
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採用の停滞期は困難かもしれないが、採用チームの価値と適切性を十分発揮できる時でもある。この時期を利用し、本稿で推奨した方法を実践することで、採用が再開された時にスタートダッシュできるか、まだ控え室にいるかどうかの違いが生まれる。チームのエンゲージメントを維持し、自社に付加価値を与え、市場が回復した時にチームも回復できるように、できる限り多くの機会を特定することは可能であり、そうすべきだ。
"How Recruiters Can Make the Most of a Hiring Slowdown," HBR.org, January 18, 2023.