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組織改編に直面したら
どう行動すべきか
これまでの職業人生で少なくとも一度、
もし組織改編がうまくいけば、会社のパフォーマンスを向上させる後押しになる。しかし、実際には、関係する人すべてにとって悲惨な経験になるケースが多い。
ほとんどの場合、組織改編は、計画が持ち上がってから実行に移されるまでに10カ月ほどの期間を要する。その結果、不確実性の高い状態が長引いて、人々のストレスと不安が非常に高まる。これは、組織改編が人員整理を伴わない場合にも見られる現象だ。この点を考えると、こうした不安定な状況下で、約60%の組織が生産性を大幅に低下させているのも不思議ではない。
特に、組織改編をやっかいに感じるのは、それが自分の役職にどのような変化をもたらすのかという点に不安がある時だ。会社で行われる組織改編に対して、自分にできることなどないと考える人が多いかもしれないが、望ましい結果を導くためにあなたができることはたくさんある。本稿では、予定されている組織改編に不安を感じている時に取るべき対策をいくつか紹介しよう。
まず上司に相談し
どれほど会社に貢献できるかを強調する
あなたが自社で組織改編が行われる予定だと知った時には、すでに具体的な内容まで決定しているかもしれない。しかし、たいていの場合は、まだ未確定の要素が多い。そこで、処遇の変更を言い渡される前に、今後の変化とあなたのキャリアについて上司と話し合おう。
その話し合いに向けて準備する際には、自分が提供できる価値がどのような形で会社のニーズに適合しているかを確認しよう。自分の会社の状況を広い視野で見て、自社の課題、市場における機会、戦略上の方向性などにも目を向けることを忘れてはならない。
次に、あなたが会社に貢献できるシナリオをいくつか考えて、それを上司に説明しよう。「私は、会社の今後についてこのように考えています。私は、会社の成功に貢献したいと思います。私が経験を持っていたり、過去にリーダーとして行動したことがあったりする分野は、以下の通りです」などと言えばよい。
上司は、あなたが広い視野で物事を見ていて、会社に貢献することを第一に考えていることを評価してくれるだろう。そして、あなたが会社に貢献できる方法をいくつも明確に示すことにより、上司が社内であなたを後押ししやすくなる効果も期待できる。
ただし、このような方法で上司に働きかけようとする社員は、あなただけではないはずだ。そのため、上司としては、こうした会話の場であなたに何かを約束することはおそらくできない。そのような事情を理解していることも上司に伝えよう。そうすれば、あなたが自分の立場を理解してくれていることに、上司は好印象を抱くだろう。