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「従業員はオフィスにいるべき」という考え方から脱却せよ
従業員に、直接顔を合わせて話す時間を増やしたいと告げると、ため息やうんざりした表情が返ってくるだろう。多くの人は、対面の会議は必要悪だと考えている。なぜなら、有意義な仕事を最も迅速に行うためではなく、政治的な理由で顔を出さなければならない無駄な時間に感じるからだ。
私たちが直感的にわかっていることは、研究によって裏打ちされている。たとえ座っているだけでも、
多くの場合、対面での時間を求めるのは、
従来型の対面での時間は気が重いかもしれないが、それをあらゆる対面の交流と同一視すべきではない。さもなければ、人との交流によって相手の関心が理解できるという、重要な点を見落としてしまう。振る舞いや声のトーン、エネルギーなど、相手から発せられるささやかなサインが、その人の動機やメッセージを明確に示す。
私たちはとりわけリーダーからそういったサインを読み取ろうとする。経営学者の故シガル・バーセードによる画期的な研究で明らかになったように、感情は、リーダーが他の集団に影響を与える主要な媒介役を果たす。どれほどうまく書かれたメールでも、感情を正確に伝えることはできない。
そのため、リーダーが対面で従業員と向き合う時間は最も重要なのだ。
特に不確実な時代には、私たちはリーダーとのやり取りを通じて、状況を理解し、自分の行動を適応させる。「サムが全社員会議で心配そうであれば、私も心配しよう」「アニカからリストラの説明を聞いた後で、どうするかを決めたい」という具合だ。リーダーの姿が見えなくなると、非常に心配になる。
2023年の経済情勢や、リモートワークやハイブリッドワークが進む中、リーダーはできるだけチームに姿を見せること、しかもそれを対面で行うことが重要である。これは、バーチャルを廃止するという意味ではない。バーチャルは今後も望ましい日常として継続することが予想される。リーダーは、一般的によく言われている「(従業員は)
ハイブリッドワークの出社日には重要なメッセージを直接伝える
企業は出社日を活用するようになっているが、不満はまだ多く聞かれる。オフィスに数人しかいない、デスクに座ってビデオ会議をしなければならない、オフィスでの会議が多すぎるといった具合だ。出社すること自体が不快な対面コミュニケーションのように思われ
リーダーは、出社日をコミュニケーションの日だと考えるべきだ。この時間を有効に使う最善の方法の一つが、重要な問題について話すことである。そこでカギとなるのが、状況と明確さだ。事前に従業員に、リーダーとのコミュニケーションで足りないものは何かを確認し、時間を注意深く配分しよう。
対面の時間は、一対一の会議、グループ会議、オフィスアワー、オフィスの外での交流などを組み合わせる必要があるかもしれない。数人が別々の日に出社するよりも、チーム全員が出社する日(ハブデー)を設けることで、出社日数は少なく抑えられる。出社日にチームの代表が揃っていれば、双方向のコミュニケーションはよりスムーズになる。