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「断絶」という名の病
私は、児童精神科医という職業柄、毎日のように悪戦苦闘している若者がもっとよい結果を出せるように助けてほしいとの依頼を受けている。
たとえば最近、私が会った少年──ここでは「トミー」と呼ぼう──は、先生がたや両親からかけられる「もっと頑張れ」という、日増しに熱を帯びる叱咤激励をよそに、6年生の授業についていけずに落ちこぼれかけていた。彼の様子から意気消沈していることが見て取れたため、私は彼のような子ども向けに開発したプロセスにさっそく取りかかった。
このプロセスではまず、トミーが何をするのが好きなのか(物を組み立てることとギターを弾くこと)、また何が得意なのか(算数、理科、音楽、体験学習)を見つけ出し、それらをもっと頻繁に行うよう、彼に勧めた。また、彼が明らかに反発心を抱いている教師が担当する科目の代わりに、授業中もっと楽な気持ちでいられる科目を履修できるように調整もした。