Z世代はAIをどのように活用し、何を恐れているのか
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サマリー:Z世代は、AIを「人生相談」などの社会的な用途で使う傾向があると考えられてきた。しかし、筆者らが行った最新の調査によって、彼らはAIを「人生相談」より「仕事の効率化」に用いており、AI利用による自身の知性や批判的思考の低下を懸念しているという現実が浮き彫りとなった。本稿では、約2500人を対象とした調査データに基づき、Z世代とAIの複雑な関係性と、雇用主への提言を詳しく紹介する。

Z世代はAIに社会的交流より、生産性向上を求めている

 若者が向かうところに社会も向かう。携帯電話もソーシャルメディアもインターネットも、若い世代がいち早く取り入れた。いまや、いずれのテクノロジーも社会の隅々まで行きわたっている。では、Z世代は今日、生成AIをどのように使っているのか。どのように感じているのか。どのような有望な用途を見出しているのか。そして、それらは雇用主にとってどのような意味を持つのか。

 生成AIに関して言えば、Z世代の習慣や態度、発想は、仕事の未来を、そして私たちがそこに到達した時にどのように感じるかを、予見させるものだ。

 2025年10月、筆者らはギャラップおよびウォルトン・ファミリー財団と協力して、18~28歳の米国の成人約2500人を対象に代表サンプル調査を実施した。目的は、これまでのどの研究よりも包括的で、精密で、偏りのない知見を得ることだった(調査手法については文末を参照)。

 収集したデータからは、オンラインフォーラムやテック企業が示唆するものとは著しく異なるパターンが浮かび上がった。オープンAIのCEOであるサム・アルトマンは「高齢者はチャットGPTをグーグルの代わりとして使い、20代や30代は人生相談のように使う」と言ったが、今回のデータは、若い利用者が社会的用途より生産性を優先していることを物語っている。

 さらに、AIに対する深いアンビバレンス(両価的感情)も明らかになった。自由記述回答からは、雇用主が職場にAIを導入する際にどのようなアプローチを取ればよいかについての示唆も得られた。

Z世代は生成AIをどのように活用しているか

 調査で明らかになったのは、Z世代とAIの関係が、個人的なものというより実用的であるということだ。若者はチャットボットを親友や相棒として扱っているとメディアは言いたがるが、データは異なる結果を示している。

多くの若者はAIチャットボットを積極的に利用している

 米国の若年成人の4人に3人(74%)が、過去1カ月に少なくとも1回、AIチャットボットを利用していた。これは2025年2月のピュー・リサーチセンターの調査──米国の若年成人の58%がチャットGPTを「1回でも使ったことがある」──から大きく増えている。一方で、筆者らの推計は、2025年7月のシカゴ大学NORC(全米世論調査センター)の調査──米国の若年成人の74%が「少なくとも時々」情報検索にAIを使っている──とほぼ一致する。

Z世代の成人は、社会的理由よりも生産性向上ツールとしてAIを利用する傾向が強い

 回答者の3分の2(65%)が、過去1カ月にグーグル検索の代替としてAIチャットボットを使用している。半分強の52%は「仕事の手助け」に、46%は「文章作成の手助け」に使用したと回答している(後者は仕事の用途と重複する場合もあるだろう)。

 また、約3分の1(32%)が「人間関係や人生の決断に関する助言」など、私生活でAIに助けを求めている。4人に1人(23%)はAIチャットボットを「友人として」、10人に1人(10%)は「恋人として」使っている。

 この傾向は、生成AIの主な用途が仲間との交流やセラピーだとする最近の報道と食い違っている。しかし、アンソロピックとオープンAIがそれぞれ公開したクロードとチャットGPTの客観的なログデータとは整合性があり、いずれも相棒や助言としての会話より、仕事に関する会話のほうが多いと報告している。

若年労働者にAIの使用を禁止しても、使用は止まらない

 回答者の6人に1人(16%)が、「明確に使用を禁止されている」場面でAIを仕事に使っている。