『採用基準』で初めて知ったもうひとりの伊賀泰代?
伊賀:小沼さんからみると、採用やトレーニング担当の私は、どういうふうに見えていたんですか?
小沼:伊賀さんですか?正直、とにかく変わった人という印象でした(笑)。僕が見てきた伊賀さんと、この本の伊賀さんは別人のような感じです。
マッキンゼーにいた時は、いろんな方から「伊賀さんは物凄く優秀な方」という話をよく聞かされていたんです。でも実際に、その凄い場面を見る機会がなかったんです(笑)。
むしろ、社内のイベントなどで盛り上げ役を担うエンターテイナーとして伊賀さんの印象が強かったのを覚えています。どんなに偉い役職の人にも突っ込みを入れて、笑いを取るんです。たとえば社員旅行の宴会などでは、みんなが伊賀さんをどの場面で登場してもらうかが最初の議論になります。紅白歌合戦で言うところの小林幸子さんのような圧倒的な存在感でした(笑)。
伊賀:一応、関西人なんで・・。それにしても、自分がそんな諷に見られていたなんて・・・(苦笑)
小沼:それを思い出すと、とてもこの本をお書きになるような方とは想像がつかなかったですね(笑)。この本を読ませていただいて、当時聞いていたとても優秀だという噂を確信したという感じです。伊賀さんのまじめな部分を抽出するとここまで凄いんだ、まさに「能ある鷹が爪を隠していた」という印象ですね。
伊賀:『採用基準』を読んで初めて、一応ちゃんと仕事もしていたんだと分かってもらえたんですね。反対に言うと、この本を書かなかったら、小沼さんにとって私は宴会で笑いを取る、変な人のままだったんですね。本が出版できて、本当によかったです(笑)。
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