あなたの仕事に干渉する厄介な同僚に対処する方法
Sean Murphy/Getty Images
サマリー:コラボレーションが推奨される職場であっても、自分の担当外の仕事に干渉してくる同僚の存在は、強いストレスの原因となる。こうしたおせっかいは単なる悪意ではなく、役割の不明確さや不安といった心理的・構造的な要因から生じることが多い。人間関係を壊さずに干渉を防ぎ、チームの自主性を守る対応が不可欠だ。本稿では、相手との力関係や干渉が起きる背景を分析し、過剰な口出しに対して円滑に対処するための具体策を紹介する。

あなたの仕事に口出ししてくる同僚

 最高の組織では、コラボレーションが奨励され、リーダーは自分の担当領域を超えた思考を持つことが期待される。だが、それと、自分の担当ではない仕事にしょっちゅう口出しをしたり、おせっかいな意見を言ったりするのは別の話だ。たえず干渉してくる同僚に、どう対処すべきか。人間関係を壊すことなく、余計なお世話であることを伝えるにはどうすればよいのか。そして、こうした干渉からチームを守るにはどうすればよいのか。

専門家の意見

 この種の同僚をうっとうしく感じるのには心理学的理由がある、とカーネギーメロン大学テッパースクール・オブ・ビジネス教授で組織行動学を担当するアニータ・ウィリアムズ・ウーリーは語る。それは自己決定理論と呼ばれるもので、人間を動かすのは、自主性と能力と他者とのつながりである、という考え方だ。やたらと干渉してくる同僚は、「この3つすべてをかき乱す」。あなたの自主性(「私は、私のやりたい方法でできるはず」)、あなたの能力(「私は自分が何をしているか、きちんとわかっている」)、そして、あなたのつながり(「なぜ私をリスペクトしてくれないの」)を乱すのだ。

 だが、事態はあなた個人のフラストレーションがたまるだけでは終わらない。干渉は、構造的な理由から生じる場合もあると、ミシガン大学ロススクール・オブ・ビジネス教授で経営学を担当するリンディ・グリアは指摘する。「組織内でコラボレーションが破綻するのは、たいていの場合、権力が原因だ」と彼女は言う。そして、それは役割が不明確であるという形で現れる。「皆、貢献したいのに、境界線がはっきりしないのだ」

 幸いなことに、組織と対人関係の力学がわかれば、有効な対応策が見つかる。では、どこから手をつければよいか、いくつかアイデアを紹介しよう。

状況を見極める

 同僚から仕事について口出しをされると、わざと自分を怒らせようとしているのだろうかと思うことがある。だが、それは、あなた個人をターゲットにしているのではないと覚えておこう。たいていの干渉は、「不安や誤解、善意、あるいは無知に起因する。必ずしも悪意によるものではない」と、グリアは言う。また、それは通常は状況に起因する。初めてリーダーになったため、実力を証明したいと躍起になっているのかもしれない。ベテランの同僚がリストラに遭ったのかもしれない。あるいは、あるトピックについて最低限の知識のある人が、自分には意見を言う権利があると張り切っているのかもしれない。あなたが問題の一因になっている可能性もある、とウーリーは指摘する。たとえば、もはや決定したことを、質問するように伝えたり、解釈の余地を残しすぎたりして、相手の口出しを招いているのかもしれない。

 少しばかり自分を見つめ直して、可能であれば、信頼できる相談相手に状況を話してみよう。ウーリーによると、問題は「あなたの立場になったら、誰もがいら立つ状況なのか。それとも、あなたはもっと大きく構える必要があるのか」にある。

相手の声によく耳を傾ける

 自分を見つめてみても、やはり問題は相手にあると思うなら、相手と直接話をするよう、ウーリーは助言する。「2人だけの場をつくり、誠実かつ共感を込めて伝えること」と彼女は言う。「相手は同じチームの一員で、同じ成果を望んでいること」を覚えておこう。なぜ、口をはさまなければいけないと感じるのか尋ね、相手の主張を理解できるまで質問を重ねることをグリアは勧める。ただし、問題を是正しようとしたり、相手が間違っていると指摘したりしないことだ。