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迫り来る炎が、「跳び出す」決意を促した
目が覚めたら、自分の執務室から外に突き出した窓の縁に腰かけていたと想像してほしい。ビルは燃えている。窓は開かない。その縁は左右どちらに行こうとしても次第に狭くなっていて、進むことはできない。じっと動かず祈りながら助けを待つ手もある。あるいは、思い切って安全地帯に向けて跳び出すのだろうか。
私が5年前に直面した選択肢を例えると、こんな具合だった。その時、私はデリーに本拠を置くITサービス・プロバイダー、HCLテクノロジーズの社長に任命されたばかりだった。
会社の売上げは毎年約30%伸びていたが、市場シェアやマインド・シェアは縮小していた。競争相手は年率40~50%で成長しており、ITサービス業界は急激に変化しつつあった。