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ボスとして部下を守る7つの方法
ウィリアム・コインは、10年余りにわたって3Mの研究開発部門を率いた人物である。3Mは、エース・ブランドの伸縮性包帯や〈ポスト・イット〉〈スコッチテープ〉をはじめとする画期的な商品を生み出した企業だ。コインは定年退職後間もなく、数百人の企業幹部を相手に、3Mにおけるイノベーションと彼自身のマネジメント・スタイルについて講演し、次のように語った。
「私は3Mに一介の研究員として入社して、身をもって体験したことがあります。それは、悪気はないものの、何やかやと首を突っ込んではアドバイスをしたがるおせっかいな幹部が、どれほど創造的業務の足を引っ張るかということです。だから、私は研究開発のトップに就任すると、部下を上役の口出しから解放することによって、スムーズに仕事ができるようにしようと決意しました」
他の幹部たちが研究開発プロジェクトに興味津々なことは、コインにはよくわかっていた。うまくいけば数百万ドルの収入を上げることができるのだから。しかしコインは、他の幹部たち、そして自分自身も、部下の仕事に干渉するのを制限した。なぜなら、彼が言うには「草花の種をまいた後、生育状況をチェックするために土を毎週掘り起こしたりはしない」からだ。