スピーチとは、組み立てられた話
スピーチはさまざまなシーンで活用されています。政治の場では、オバマ大統領の大統領就任演説、首相の国会での施政方針演説、国政選挙における国会議員や候補者の選挙演説。ビジネスの場面では、ビジネス・フォーラムでの基調講演、経営方針発表会での社長スピーチ、プロジェクト立ち上げミーティングでのリーダーの話、部や課の定例ミーティングでの部課長の話などが挙げられます。
社会活動の場面では、募金を呼びかけるボランティア・リーダーのスピーチ、ボーイスカウトの隊長スピーチ、PTA会長のスピーチなどがあり、日常生活でも、結婚披露宴の主賓スピーチや祝賀パーティーでの来賓挨拶などがあります。
いずれにせよ、スピーチが通常の話と違うのは、「組み立てられた話」を「一方的に行う」という点です。時間に決まりはありません。1分でも要点は伝えられますが、より丁寧に考えを伝えるためには、多くの場合、3分以上の長さが必要となります。
3分という時間は、A4サイズの原稿ほぼ1枚分(1200字程度)に相当します。A4一枚ならたいした量ではないと思う人もいるかもしれませんが、「読んでわかる」ではなく、「聞いてわかる」を意識すると、その取り組みかたは相当に異なります。伝えたいメッセージを意識してきちんと組み立てないと、何を言いたいのかわからない漫然とした話になってしまうのです。