マーケティングCEO度はいかに決まるか
マーケティングCEO度に影響を与えていると思われる要因はさまざまあり得る(図2参照)。主な要因としては、例えば、
- ・企業のオーナーシップ、所有権の構造
- ・企業の進化段階、ライフ・サイクル・ステージ
- ・企業組織の規模
- ・参入している業界や企業の体質-特に、業界変化のスピード感
- ・主な顧客。特に、B2Cか、B2Bか
- ・事業の多角化度
- ・経営者自身の経営スタイル
などが挙げられる。図中で、中央の各要因の左側に動けば、マーケティングCEO度は高まり、逆に右側に動けば、低下する、という傾向がありそうである。

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図2:スペクトラムの決定要因
図2:スペクトラムの決定要因
例えば、マーケティングCEOの代表選手アップルの故スティーブ・ジョブズは、企業のオーナーであり、比較的若い企業で、変化の速い業界にあり、B2Cが主戦場であり、事業は集中しており、個人的にも自分で口も手も出さずにはいられない、いわゆるハンズ・オンの経営スタイルであった。この説明要因によく当てはまる。唯一企業規模のみは、アップルは早くして大企業になったから当てはまらないかもしれない。