さらに注目すべきこととして、各グループ内における男女と年代比に極端な違いは見られなかったということである。

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シングルソースパネルデータによるマルチスクリーン調査(Google 自主調査2013年)

 かつては、「夫婦と子供2人の4人家族」、そして女性は専業主婦もしくはパートで、夫である男性に扶養されているのが日本のモデル世帯とされていた。

 いまこれを聞いたらどうだろう。いまどき何を言ってるのかと、多くの方が思うのではないだろうか。

 一方で、もしあなたの部下から「今回のターゲットは30代女性なので、マーケティングコミュニケーションはテレビを中心に……」というようなメディアプランが提案されたとする。意思決定者であるあなたが、そのプランに従来の認識でもって Yes と言ったとしたら、あなたは無意識にこの旧態依然の「モデル世帯」を受け入れてしまっているということになる。

 実際のところ、過去20年で30代女性の社会的行動モデルは多様化しており、情報獲得の仕方は様々である。それは、情報に対する考え方、性格、社会的役割などが複合的に入り混じった結果が反映されているからだ。30代女性をひとくくりに分析してしまうと、彼女らの実際の行動を見過ごしてしまう結果となる。