ステップ2:Micro-Momentsを活かして顧客のアクションを増やす

 日々検索される語句のうち、なんと15%は今までに検索されたことのない新しい語句であり、Micro-Moments も日々変化している(注3)。この変化を柔軟に捉えてコンバージョンを導くためには、従来のキーワードによるターゲティングでは限界がある。そこで、自社のウェブサイトに関連する検索語句に対して、自動でターゲティングし広告を配信するなど、変化に応じた最適化が大切になってくる。

 ここではターゲティングの最適化だけでなく、広告の最適化や入札単価の最適化のすべてにおいても、自動化のソリューションを活用し継続的な運用でパフォーマンス改善を図ることが効果的である。

 また、95%のサイト訪問者は初回訪問時にコンバージョンしないまま離脱し(注4)、49%のサイト訪問者はコンバージョンするまでに2~4回再訪問するというデータがある(注5)。サイトの訪問者をコンバージョンまで落とし込めるかは、ユーザーエクスペリエンスが肝となる。グーグルではモバイルサイトのユーザーエクスペリエンスを高めるために、質の高いモバイルサイト作成における25の設計指針(注6)を提案しており、ぜひ活用してほしい。

 そしてコンバージョンを増やすための上記施策の効果はラストクリックだけでは測れない。オフラインとオンラインをまたいだコンバージョンや、パソコンとスマートフォンなどのデバイスをまたいだコンバージョンも考慮するなど、アトリビューションを活用した購買ファネルの上流の動きを考慮に入れた見極めが重要である。

ステップ3:Micro-Momentsを活かしてリレーションシップを強化する

 生活者のMicro-Momentsを継続的に捉えリレーションシップを強化する上で、アプリは欠かすことができない領域である。生活者は1日に平均200回スマートフォンを使い、利用時間の86%はアプリ上のものだ(注7)。

 モバイルサイトにくらべて、アプリは豊富なユーザーインターフェイスやユーザーエクスペリエンスによって、高い反応率を実現できる。つまりモバイルサイトに加えて、アプリを持つことでユーザーのMicro-Momentsをより確実に捉え、継続的なリレーション構築、高いLTV(顧客生涯価値)が実現できる。

 では、リレーションシップを強化できるアプリには主に 3 つの要素が必要である。