意見を控えるべき時についての忠告

 ●単に目立とうとしている場合

 長々と続いたミーティングあるいは電話会議に出席していて、全員がまとめに入ろうとしているなか、誰かがとりとめもなく話している。30分も前に終えたはずの話題を蒸し返しているのである……誰にもそんな経験があるはずだ。

 話す直前に、なぜ発言しようとしているかを自問しよう。単に自分の知識をひけらかすだけのために発言しようとしているのであれば、他の誰かに話させておくか、あるいはミーティングの進行を自然の流れに任せておくほうがよい。

 ●チームの他のメンバーをエンパワーしようとしている場合

 大学院時代に、私は極めて重要な瞬間を経験した。授業中に発言し過ぎるというフィードバックを受けた時のことだ。

 なぜそれが問題だったのか。クラスメートによれば、「みんながあなたに頼ってしまう。私たちが問題と格闘するより先に、あなたが答えてしまうから。時にリーダーシップは、他者に彼ら自身の解決策を見つけさせることにある」。10年たったいまもこのコメントは心にあり、私のリーダーシップ・スタイルに深く影響を与え続けている。

 ミーティングで、部下自身がクライアントと信頼関係を築くためには、チームメンバーたちに発言をさせるべきである。ミーティングで話す機会を与えることは、部下のリーダーシップ・スキルを伸ばし、彼らの知名度を社内外で高め、ひいてはあなたのチーム全体からより包括的なサポートを受けているとの印象をクライアントに与えることができる、極めて強力な方法だ。

 ●コメントを一対一の会話に任せたほうがよい場合

 私のトレーニングプログラムで、部下についてシニアエグゼクティブが必ず口にするフィードバックがある。「一対一の会話のときにすべき話題が何かを、知る必要がある」ということだ。

 組織内での難しい会話の多くは、相手と個人的に(可能であれば直接会って)話をすることで、難易度が下がる可能性がある。グループ内で話題にすれば、話題となった当の本人はどうしても弁解をしたくなるだろう。これは会話だけでなく、メールにも当てはまる。発言あるいは「全員に返信」をクリックする前に、「これは個人的に話したほうがいいのではないか」と自問しよう。

 会議での積極的な発言は、あなたの知名度を上げ、クライアントや同僚と信頼関係を築くうえで断然効果がある方法だ。1日も欠かすことなく、戦略的にこれを実践すれば、あなたのキャリアに、そしてあなたの組織に多大な影響を与えることになるだろう。


HBR.ORG原文: How to Speak Up in a Meeting, and When to Hold Back, April 02, 2019.

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アリソン・シャピラ(Allison Shapira)
ハーバード・ケネディ・スクールでコミュニケーション術を担当。またグローバル・バブリック・スピーキングの創設者兼CEOでもある。同社は頭角を現しつつあるリーダーや重鎮のリーダーが、明確、簡潔、かつ自信をもって話せるようにトレーニングを提供している。新著にSpeak with Impact(未訳)がある。