“こんなに速い変化の時代はない。しかし将来から見たら、こんなに遅い時代はない”
デジタル化、及びそれに伴う創造的破壊(Disruption)の波は、業界・地域の濃淡こそあれ、グローバル全体に拡がっている。
伝統的企業を取り巻く事業環境も大きく変化しており、代表的なものだけでも下記のようなトレンドが顕在化している。

1. R&Dサイクルの短期化:消費者の多様化・ロイヤリティ低下により、製品ライフサイクルは年々短縮

  • - ライフサイクルが3年未満の商品の比率は10年前と比べ41→75%に

2. 業界横断テーマ:既存の業界構造を超えたトレンドによってコンバージェンスが更に加速

  • - Mobility / Energy(電化・分散化)/ Blockchain / 5G

3. 新しい普及構造:情報伝播のスピード・コストが激変し、製品・サービスは急激に普及・浸透する

  • - アーリーアダプターが動くと、大半のユーザーが一気に集中する事象が続出

4. 等比級数的な技術:あらゆる技術領域にデジタルが混ざりこみ、線形的な予見が困難に

  • - ヒトゲノム解析の例: 全体の1%完了に7年間を要したが、次の7年間で100%に到達

5. 一所にとどまらない経営資源:資金や人材は魅力的なアイデアに集中

  • - 企業が時価総額10億ドル達成までに要する速度は10年前と比べ10倍に

6. プラットフォーマーの脅威:プラットフォーム企業は、更に拡大・多角化しDisruptionを牽引

  • - PFerの時価総額が急成長。GAFA+M+N(Google・Apple・Facebook・Amazon+Microsoft+Netflix)、BATH(Baidu・Alibaba・Tencent・Huawei)、シェアリングPFer。

 伝統的企業がこの波を乗り越えて存続・成長するためには、外部環境の変化が不可避であることを認識し、自らも変化の波に乗るべく変容する必要がある。アクセンチュアでは、多くの企業・経営環境の研究やアクセンチュア自身の成功体験を踏まえ、「賢明なピボット」と呼ぶ変革アプローチをクライアントに提供している。このアプローチは、既存事業の収益最大化と未来の事業の立ち上げを同時並行で進め、経営の重心を継続的にシフトする事で、変化の時代で競争優位を築く方法論である。