●まず自分の責任を問う
仕事の問題でストレスを感じたときに、「外を」向いて他人を責めようとするのは普通の反応だ。しかし、「まだ状況を理解していない」と思われる人と生産的な話をしたいなら、あなた自身が(故意ではないとしても)問題の原因になっていないかどうかを、最初に考えること。「どうして彼らは自分の仕事をしないのか?」ではなく、「私が違う形で手助けできることはないか?」というところから始めよう。
ほかの人の仕事も自分が引き受けるしかないといった、義務感は必要ない。それでも、コミュニケーションや仕事のプロセスなどに関する意識のずれが、互いに足かせになっていないかどうか、考えることは役に立つだろう。
周囲の人について考える前に、まず自分自身を振り返る。
・自分の期待を明確に伝えてきたか?
・自分にどのような手助けができるか、聞いてみたか?
・ブレインストーミングやプロセスの検証に時間を割いてきたか?
・チームのメンバーと行動計画を立てていたか?
自己認識は、リーダーリップの強力な武器だ。このように自分を振り返ることによって、自分が陥りやすい、役に立たないパターンを認識しやすくなる。
自己認識を高めるもう一つのヒントは、自分の体に起きている変化に注意することだ。チームのメンバーとの話し合いを前に、緊張を感じるだろうか。歯を食いしばる、そわそわする、歩き回る、貧乏ゆすりをする、表情が変わる、饒舌になる、心を閉ざすなどの変化があるだろうか。
たとえば、厳しい目つきになりやすい人は、一呼吸置いて柔らかい視線に変える。自分の肉体的な反応を意識すると、自分が隠そうとしているかもしれない怒り、いら立ち、不快感などを認識しやすくなる。さらに、自分のボディランゲージが周囲に否定的な影響を与えていることに、より敏感になる。敵対心を、自分が周囲をどのように手助けできるかという好奇心に置き換えよう。