●成功を目指して協力する環境をつくる

 具体的な計画を考え始めたら、周囲と協力して現実的な予想を立てる。それが、ともに勝利を目指す唯一の方法だ。

 同僚や直属の部下にせよ、あるいは上司にせよ、次のステップについて合意する前に、相手に(そして自分にも)確認する──これからやるべきことを考えたときに、本当に実行可能だろうか。その答えが(どちらにとっても)ノーなら、計画を立てる段階まで戻る。

 たとえば、あなたのチームは4半期の売上げ目標を達成できず、その理由を説明できないとしよう。彼らと話し合ったところ、本当の問題は、彼らが自分たちの製品知識に自信がないことだと、あなたは気づいた。

 そうなると、次のステップは、もっと売り込めと発破をかけることではない。むしろ、「成功が成功を呼ぶ」という発想で、彼らが製品をアピールするために必要な資源を与えることを重視すべきだ。次の4半期の目標が契約20件だとしたら、その数字を一時的に下げてメンバーの訓練を行うほうが、その次の4半期に向けて準備ができ、当初の目標のペースに戻れるだろう。

 どのような状況であれ、慎重になること。必要に応じて仕事の規模を縮小する、構成を見直す、支援する、あるいは権限を委譲する。修正した計画は当初の予想より範囲が狭くなるかもしれないが、ささやかな歩みが順調なウォーキングになり、やがてランニングになるものだ。