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地球上どこであっても、母親業は楽ではない。肉体的な負荷だけでなく、精神的な負担も大きい。筆者には「セーラ」という名前の親友が2人いる。どちらも優秀で、専門職に就き、素晴らしい夫と愛らしい男の子がいる。条件だけ見ればそっくりの2人だが、彼女たちの職場復帰の経験に目をやると、まったくの正反対だった。その理由は、一人はスウェーデンで、もう一人は米国で暮らしているからだ。本稿では、2人のセーラの経験を通じて、ワーキングマザーに対する支援策のあり方を考える。


 筆者には大親友が2人いる。どちらもセーラという名前で、どちらも頭がよくて、野心的で、アッパーミドルに属する大卒の白人女性だ。どちらもやり甲斐のある専門職に就き、素晴らしい夫がいて、愛らしい男の子がいる。

 条件だけ見るとそっくりの2人だが、出産後に職場復帰したときの経験は、これ以上ないほど正反対だった。

 なぜか。それは2人がまったく異なる国に住んでいるからだ。一方のセーラはスウェーデンの首都ストックホルムに、もう一方のセーラは米国ワシントン州のシアトルに住んでいる。