エゴという課題
世界はいま、急速に変化しており、リーダーたちはビジネスの安定化と正常化に向けて迅速に動いている。残念ながら、エゴはこうした敏捷な活動を妨げる。
エゴは、過去の成功や過去の慣例に執着する傾向がある。すべてが上向いて、過去の成功や従来のアプローチが突然意味を失うと、エゴは傷つく。私たちが既知の世界によりしがみつくと、エゴは敏捷性を破壊する。
エゴに対処する方法は、無私になることだ。しばらくの間、自分のエゴを取り除き、出勤前に毎日、玄関に置いていこう。
無私とは、会社のミッションを果たすにはどうすべきかを自問し、名声や富、影響力について懸念しないことだ。リーダーにとっては特に、答えを知らないことに誠実で、率直に助言や意見、支援を求め、未知の未来を見通すには2つ以上の目が必要であると認識することと言える。
企業が新型コロナウイルスの危機に対応する中で、無私の行動の素晴らしい事例が多数ある。たとえば、バイオテクノロジー企業のリーダーたちは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの開発競争で協力し、支援し合うため、企業の壁を取り払っている。
ギンコ・バイオワークスは、他社が診断やワクチンや治療の開発を加速させる支援をするため、自社の研究開発プラットフォームへのアクセスを無償で提供している。
当然ながら、無私と自信のバランスを取る必要がある。あなたのチームは、実行している戦略に対する、あなたの自信を感じていなければならない。
エゴからの解放と、信念を結びつけることができれば、組織に深い信頼感と心理的安全性をもたらす。それができれば、組織全体が予測されたタスクを受け止め、適応して革新し、危機のスピードに合わせて行動するようエンパワーメントされたと感じるはずだ。