
ビデオ会議が当たり前になり、今後もしばらくは画面越しのコミュニケーションが続くだろう。画面の向こうにいる相手は、意外なほど、あなたの服装や背景を意識している。本稿では、ビデオ会議を通じて、同僚やクライアントによい印象を与えるための工夫を紹介する。
今日では多くの人がビデオ会議に慣れることを余儀なくされており、今後この手法が定着するのは間違いないと思われる。
筆者らが先頃実施したアンケート調査では、回答者の86%がビデオ会議を通じてのコミュニケーションに満足していると答えた。また、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の指針の解除後も、ビデオ会議を今日と同じかそれ以上に使うと見込んでいる人は70%に達した。
なお、ズームやスカイプでよい印象を形成する方法がわからない、という声も多く聞かれる。ここには就職面接、チームへのプレゼンテーション、大勢の人へのスピーチといった場面も含まれる。
機能的な部分、たとえば照明をよくする方法や、自分のマイクをミュートすべきタイミングなどを理解することは容易だ。
しかし筆者らが知りたかったのは、どうすれば印象が引き立つのかである。背景に良し悪しはあるのか。どんな服装をすべきなのか。ウェブカメラでは特定の服の色が映えるのか。そもそも人々は、他者のそうした部分を気にしているのか――。
文献を読んでも、ファクトではなく意見しか見当たらない。明白な答えを示すデータはほとんど存在しないため、筆者らはみずから答えを確かめることにした。