視聴者は、あなたの見え方を意外なほど気にしている
筆者らは2020年3月~4月に行った男女465人への実地調査の中で、ビデオ会議における選好、期待、体験にまつわる質問をした。
加えて回答者には、1人の話者の背景を3パターン、別の話者の服の色を3パターン、さらに別の話者の服装を3パターン見てもらった。
そして次の4つの印象特性について、話者が最も際立って見えたのはどの背景、服の色、服装かを選んでもらった。真実味がある(偽っていない、言動が一致している)、信頼感がある(誠実、正直、頼りになる)、イノベーティブ(独創的、思考がクリエイティブ、常識からの逸脱をいとわない)、専門家らしさ(説得力に富む、目の前のテーマに関する権威)である。
話者の後ろに映る背景については、回答者の60%は明確な選好があると答えた(なお後述するが、バーチャル背景についてはさまざまなまとめ記事やコンテストもあるとはいえ、回答者らは見たくないと答えた)。話者の服の色については明確な選好を述べた人は39%にとどまったが、服装については約半数が気にかけている。
データを年齢別および男女別に見てみると、全体的に若い男性の回答者が最も強い意見を持っているようだ。平均すると男性の54%は、背景、服の色、服装について明確な選好を表明した(女性は43%)。そして18~29歳の回答者のうち57%が明確な選好を述べた(全体の平均は49%)。
現実の世界と同じように、見た目の印象は重要というわけだ。望み通りの影響力を発揮するためには、適切な背景と服装選びにしっかり努めるべきである。