(1)特徴ではなく、行動に焦点を当てる
一般に、履歴書やカバーレターには「チームプレイヤー」「エネルギッシュ」「分析能力が高い」「創造性に富む」といった修飾語が並ぶ。そのポジションに最もふさわしい候補者に見えるよう、精いっぱい自分をよく見せようとするものだ。
では、自分が「チームプレイヤー」だと主張するその人は、自分の仕事について語るとき、実際に他の人の貢献に触れているだろうか。
「過去6ヵ月間で、あなたが最も誇れることを3つ挙げてください」と質問してみよう。彼らが挙げる実績だけに注目するのではなく、それをどのように説明するのか耳を傾けるのだ。
何をしたのか、それをどう説明するか。個人の業績を強調するか、それともチームの業績を語るのか。特に同僚や部下、その他の人々の功績を認めているかどうか、言外の情報を聞き取ろう。
可能であれば、行動面接も効果的だ。プレゼンテーションスキルや分析スキルがある人を採用したい場合には、実際にプレゼンテーションを準備させたり、仕事に関連する分析をさせたりしよう。修飾語は一言で終わるが、行動は具体的かつ客観的で、判断材料として役立つ。
(2)学習能力を聞き取る
「あなたがこれまでに経験した失敗について教えてください」という質問は、面接で会話を促す際の定番だ。その回答を適切に分析すれば、その人について多くのことを明らかにすることができる。
失敗の原因は何だったのか。「適性がなかった」「運が悪かった」「難しい仕事だった」といった理由を失敗の言い訳にしていないだろうか。こうした説明はどれも失敗を認識しているものの、その認識プロセスには「学習」が含まれていない。
自分で修正し、コントロールできる要因を特定した候補者がいるかどうか、耳をそばだてよう。その人こそ、反省して学習できる候補者だ。