マネジャーの自信、認識、信頼度に影響を及ぼす要因

 どのような人が、どんな状況で、こうしたネガティブな認識を最も頻繁に持つのかを知るために、筆者らは促進要因を探った。

 リモートワークの経験がより豊富なマネジャーほど、より肯定的な見方をしているのだろうと予想する人もいるかもしれない。しかし、経験は大きな要因ではなかった。

 ある程度一貫性のある要因として、人口統計的な属性が挙げられる。他の諸要因を調整後、男性はリモートワークに対するネガティブな姿勢、および部下の能力を信頼しない傾向がより強かった。

 例として、「この1週間を通じて、部下の職務能力に対する信頼」を十分に持てなかったと答えた割合は、女性マネジャーの中では15%を占めたが、男性マネジャーの中では36%に上った。

 加えて、自分を非管理職または非プロフェッショナル職(例:技術職や間接部門職など)と定義したマネジャーは、リモートワーカーの管理における自己効力感がより低く、ネガティブな姿勢と不信感がより強かった。

 たとえば、「リモートワーカーのパフォーマンスは、オフィス環境で働く従業員よりも低い場合が多い」に同意した人は、非管理職・非プロフェッショナル職のうち53%を占めたのに対し、管理職・プロフェッショナル職のマネジャーの中では24%にとどまった。

 そして若いマネジャーも、リモートワーカーの管理における自己効力感がより低い傾向が見られた。リモートワーカーのチームを効果的にまとめることができないと感じる人の割合は、30歳未満のマネジャーのうち25%を占めたが、30歳以上の中では12%にとどまっている。

 マネジャーを取り巻く業務環境も、人口統計的要因と同じように重要である。

 第1に、自社は柔軟な働き方への支援が少ないと答えたマネジャーは、リモートワーカーの管理における自己効力感がより低かった。柔軟な働き方を本気で推進している会社は、実践的な支援を提供し(研修など)、柔軟な業務慣行を歓迎しているという前向きなメッセージを伝える(特別な勤務形態を柔軟に受け入れる意向など)。これらは両方とも、リモートワーカーの管理における自己効力感を高めると思われる。

 第2に、「自分の仕事における自律性が低い」「上司から綿密に監視されている」「上司から強い不信感を持たれている」と答えたマネジャーは、リモートワークに対する認識がよりネガティブで、部下への不信感もより強かった。

 これらの結果は、社会的学習のプロセスを示唆している。つまり、マネジャーは自分の上司を観察することで、部下をどう監督し、どう扱うのかを学ぶのだ。

 自分の上司から不信感を持たれて細かく監視されたマネジャーは、その行為をマネジャーのあるべき姿と結びつけ、自分がリーダーとして行動する際に再現するのだろう。言い換えれば、綿密な監視と過剰管理は組織から自分に期待されている行為である、と考え始めるのではないだろうか。