●時間帯と精神の休息に配慮する

 世界各地に分散しているチーム間で会議をする場合、各地域にとって都合のよい時間帯(および悪い時間帯)をローテーションさせるのが望ましい慣行だ。そうすれば、1つのチームのみが毎回午前11時の会議という厚遇を享受したり、午後11時の会議に悩まされたりせずに済む。チーム全員の所在地が1つの時間帯にある場合でも、やはりこのやり方を取り入れるとよいだろう。

 また、在宅勤務ゆえに「従業員は連絡や仕事に常時対応できる」と思えるかもしれないが、彼らのスケジュールに「オフ」の時間があることが重要だ。休憩を取ったり、ある作業から別の作業に切り替えたりすることで、エネルギーが再充電されるだけでなく、創造的思考力と問題解決力が向上し、燃え尽き症候群が抑制される

 リーダーは、すべての従業員に回復のための時間を取るよう奨励できる。リモートワークゆえに彼らの抱える苦労が容易に見えにくい昨今では、なおさらその機会があるはずだ。

 2021年もコロナ禍は私たちに付いて回り、その最中および収束後にもリモートワークは定着し続けることが予想される。雇用主にはますます、従業員のウェルビーイングに万全を期し、業務の改善に向けて積極的な措置を講じる責任が求められている。

 パンデミック疲れと燃え尽き症候群に最も陥りやすい従業員に配慮することで、全員にとってよりよい組織を築くことができるのだ。


HBR.org原文:Help Your Team Beat WFH Burnout, January 26, 2021.