
新たな仕事を探そうと履歴書を更新すると、自分のキャリアが必ずしも一直線でないことに気づくかもしれない。特に問題となるのが3つのレッドフラッグ(危険信号)、すなわち「職歴に空白期間がある」「複数の会社を短期間で辞めている」「予定外の離職を経験している」場合だ。面接でよい印象を残せない可能性が高いが、逆にこうした穴だらけの職歴を利用して、面接官の心をつかむ候補者も存在する。どのような経験からも学び、自分の強みに活かしていることを、みずからのストーリーとして語るのだ。本稿では、この3つのレッドフラッグを克服するための戦略を紹介する。
仕事を見つけることはけっして簡単ではないが、レッドフラッグ(危険信号)が散りばめられた履歴書ではなおさら難しい。職歴に空白期間がある、複数の会社を短期間で辞めている、予定外の離職を経験しているといった場合に、面接官の心をつかむにはどうすればよいのだろうか。
数十億ドル規模のコングロマリットから、エクイティで資金調達を行っている小規模なベンチャーまで、さまざまな企業の人事担当エグゼクティブとして働いてきた筆者は、数多くの組織で採用をリードし、3000人以上の候補者を面接してきた。不完全な履歴書も多く、説明の食い違いや穴だらけの職歴をうまく逆手に取る候補者も見てきた。
結局のところ、履歴書のレッドフラッグを克服するカギとなるのは、自分でストーリーを構築して語ることだ。
履歴書に記された危険信号は、正当な理由があるとしても、候補者のコミットメントやパフォーマンス、信頼性に疑いを抱かせかねない。しかし、自分のこれまでの決断を弁解するのではなく、簡潔で率直な論点を計画的に展開することによって、こうした懸念に積極的に対処し、面接官に可能な限りよい印象を与えることもできる。
そこで、筆者の経験をもとに最も一般的な3つのレッドフラッグについて説明し、これらの問題に対処するうえで最も効果的であることがわかっている戦略を以下に紹介する。