
飛び抜けて頭脳明晰で圧倒的な成果を上げているが、同僚の気分を害する言動が頻繁に見られる。あなたの会社にも、そんなスーパースター社員がいるのではないか。仕事の面では優秀だからという理由で問題社員を放置していると、チームの人間関係が破壊され、生産性を悪化させかねない。本稿では、マネジャーがこのような社員に対処する際に有効な6つの方法を紹介する。
頭のキレがよく、仕事ができて、同僚たちを圧倒するような高い成果を上げる半面、同僚との人間関係をことごとくぶち壊しにしてしまう――そんなスーパースター社員をあなたもご存じだろう。
こうした威圧的な人物をマネジメントする上司は、どのように対処するのが最善なのか。この種の部下に同僚との関わり方を改善させるためには、どうすればよいのか。どうすれば、コラボレーションの重要性を理解させることができるのか。自社の正式なインセンティブ設計で目標達成ばかりが重んじられている場合は、とりわけコラボレーションを促すことが重要になる。
専門家の意見
飛び抜けた才能に恵まれていて自信満々の社員がチームにいるのは、素晴らしいことだ。しかし、その社員が同僚の反感を買っているとなると、喜んでばかりもいられない。
「このような人物は、長い目で見た時にチームのパフォーマンスに貢献すると同時に、その足を引っ張ってもいます」と、ペンシルバニア大学ウォートン・スクールのナンシー・ロスバード教授は言う。野心満々のスーパースター社員は、たしかに仕事ができるかもしれない。しかし、「気難しい性格」と非協力的な態度に「同僚たちはうんざり」するのだ。
「同僚たちは、そのような人物に一目置くことでしょう。でも、一緒に働きたいとは思わないし、信頼もしません」と言うのは、ハーバード・ビジネス・スクールの教授で、『ハーバード流ボス養成講座』の共著者であるリンダ・ヒルだ。「そうした人物は次第に職場で孤立していきます。ほかの人たちから避けられるようになることが原因です」
マネジャーは、チームの結束を維持し、生産性を悪化させないために対策を講じなくてはならない。そのためのヒントをいくつか紹介しよう。