●サポートを見つける

「職場の搾乳はとても孤独だ」と感じることがあるかもしれない。しかし、あなたは多くの先人から成るコミュニティに加わっているのだ。

 自分の子どもよりも数カ月、あるいは何歳か年上の子どもを持つ母親を探して、その経験に耳を傾け、コツを聞いてみよう。搾乳器をどこに保管しているか、初めての出張の時はどのように対応するかなど、ずっと疑問に思っていたことを投げかけてみる。

 代替的なサポートを得ることを検討するのもよいだろう。社外のピアサポートグループは、ロジスティクス上のコツから感情的なサポート(とりわけ働く母親の罪悪感)まで、あらゆる面で助けになってくれる。

 ラクテーション・コンサルタントや他の専門家もまた、効果的な搾乳方法を学び、搾乳目標を決め、具体的な問題を乗り越える助けになってくれる。友人や家族の存在も忘れてはならない。あなたには、自分がまだ知らないことを教えてくれる強力なコミュニティが存在する。

 ●柔軟になる

 職場での搾乳には、学ぶべきことがたくさんある。それは何かに書かれているわけではない。時間の経過とともに、別のチームメンバーと搾乳時間が重なって調整が必要になったり、1度の搾乳量が減って(あるいは、あなたの子どもの飲む量が増えて)搾乳回数を増やしたりしなければならなくなるかもしれない。

 自動搾乳器を使いながら仕事ができる日もあれば、搾乳に集中しなければならない日もあるだろう。自分に優しくなること。いつもより大変な日はあるものだ。必要に応じて調整することに前向きになろう。

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 職場で初めて搾乳した母親には誰しも、ひやりとした経験が1つや2つはあるものだ。搾乳中に突然、同僚が部屋に入ってきたり、「黄金の液体」をこぼしたりすることもあるかもしれない。だが、そのほとんどは、最終的にやってよかったと思うと口を揃えて言う。

 搾乳に伴うストレスは、練習と準備によって回避することができる。自分に与えられた権利を知り、慎重に計画して、搾乳時間を守る。職場での搾乳に誰でもうまくいく方法はないが、自分にとってうまくいく方法は見つかるものだ。

本稿は、HBRワーキングペアレンツシリーズの書籍Succeeding as a First-Time Parentからの抜粋である。


"A New Mother's Guide to Pumping at Work," HBR.org, August 06, 2021.