女性が社内政治を嫌う5つの理由
(1)自分のことは自分の仕事で語る
政治的であることは、多くの人にとって能力主義の信念に反する。仕事で秀でるだけでなく、それ以上のことをやらなければならないという考え方は、男女を問わず嫌われる。しかし、性別や人種に関する偏見と戦うために倍の努力をしなければならない、女性やそれ以外の疎外されてきたグループにとって、このやり方はさらなる侮辱と負担をもたらしかねない。
(2)人脈づくりは課外活動である
政治的な人間関係を築くことは、仕事とは関係のない余計な行為で、やることリストの一つにすぎないと思われがちだ。さらに女性の場合、フルタイムの仕事に加えて、家事や雑用に費やす時間が男性より平均で37%長く、仕事以外の活動のために場所や時間を確保しなければならないことを理不尽に感じる。
(3)真正性(オ―センティシティ)がない
政治の世界では、権力の近くにいたいがために、影響力のある人と同盟を結んだり、人気のある政策を支持したりすることはよくある。このような見せかけの行為は、多くの人にとって真正性がなく、時には二枚舌のように感じられる。
(4)強硬手段は好きではない
オフィス政治は「ゼロサムゲーム」になりがちだ。ゴシップあり、裏切りや妨害あり、脅迫さえある。女性だけでなく男性も多くの人がこのような戦術に強い嫌悪感を示し、影響力や人間関係、ウイン・ウインのアプローチを通じて得られる権力を好む。
(5)ペナルティが大きすぎる
女性が政治的手腕を発揮すると、ペナルティを科される。研究によると、自己主張や競争心のある女性は、より厳しく評価される。これら2つはオフィス政治の特徴でもある。つまり、女性はオフィス政治を理由にペナルティを受けることになる。
ここまでに挙げた前提のうち、1つでも心当たりがあるだろうか。あるとしても無理はない。いずれもそれなりの理由がある考え方だ。しかし、そこに疑問を抱かなければ、自分の可能性を狭めることになりかねない。
筆者らの研究から、次に挙げる5つのマインドセットを身につけることが、これらの前提に対抗し、政治スキルを歓迎し発展させるために有効であることがわかった。