●自分がコントロールできないことは受け入れ、次に進む準備をする

 たとえ自分自身が求めたものではなくても、この変化を受け入れ、そこから学びを得るように努める。新たな可能性やチャンスを思い込みで拒み、自分で自分を妨げてはいけない。むしろこれを機に、失ったばかりの仕事を通じて得られたポジティブな教訓について内省することだ。

 これは、次の採用面接でも活きてくる。失業の悲しみと再び拒絶される恐怖を抱えながら、リクルーターや採用マネジャーの前で明るく振る舞うのは難しいものだ。面接の結果は思い通りにはできないが、前職で得た教訓を、次の面接で説得力のある受け答えをするための糧にすることはできるだろう。それが自信を高めることにつながり、身振り手振りにも現れるようになる。

 ●視点を変え、オープンマインドでいる

 将来の可能性や理想の自分に意識を向けるようにすれば、悲しみや喪失感といった感情反応から、平静、コントロール、自信を感じられるように、少しずつ変わっていくことができる。「ショックや嘆き」から「新たな可能性に対する希望」へシフトするには、時間、努力、そして自分自身の意識が必要だと認識する。強いられた変化を天からの贈り物と思って、活かすことだ。

 前を向き、新たな職を探し始めたら、「中間」の仕事をオープンに受け入れる姿勢を保つことだ。たとえ給料が下がっても、あるいは希望する分野でなくても、その仕事を後退や失敗と見るのではなく、成長のチャンスと見るのだ。

 突然の失業は、自分のキャリアにおいて、苦痛とストレスを感じる期間であることは間違いない。だが、この機会に自分の生き方をリセットし、あらためて自分が大切にするものを中心に据えて、人生を再定義することだ。そうすれば、仕事はあなたが何者であるかを反映したもののとなり、その逆、つまり仕事があなたのすべてを決定づけているような状態はなくなるだろう。

 人は、自分が組織の一つの役割を担っているのであり、仕事によって定義されるのではないということを忘れてしまいがちだ。「常時オン」の状態で、仕事から離れられない人は、特にそうだろう。仕事とみずからのパーパスを切り離すことができれば、仕事は単なる仕事であり、自分のパーパスは自分自身の中にあり、自分と同じように、時間とともに適応し、変化し、成熟していくことに気づくはずだ。

 英国の経済学者ウメール・ハークが書いているように、「パーバスとはプロセスであり、状態ではない。終わりなき取り組みであり、アルゴリズムではない」。自分が次に何をしたいかだけでなく、自分の仕事を通じて誰の役に立ちたいのかを、じっくり考えてみてほしい。

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 突然の失業を経験したマイクは、その後の時間を使って、自分が何のために生き、誰の役に立ちたいか、そしてキャリアをそのパーパスにどのように合致させていくのかを見つめ直した。

 教えることが長年の夢だった彼は、地元の大学で非常勤講師の職を見つけた。給料は下がったが、自分が自分であるという感覚は間違いなく高まった。1年後、フルタイムのポジションに空きが出ると、マイクはそのチャンスをつかみに行った。3年後、彼はその年の最優秀教授に選ばれた。


"Reeling From a Sudden Job Loss? Here's How to Start Healing," HBR.org, July 05, 2022.