3. 作成し、テストし、学習し、繰り返す

 自動化されたメールのワークフローを作成することで、チームがカスタマイズされたキャンペーンを大規模に構築することができる。

 ウェルカムメールは開封率が50%以上と最も高いため、まずはそこから始めるべきだ。次に実行しやすいのがバースデーメールで、その後にカート放棄率やバウンス率の問題などに取り組む。最初にこれらのカテゴリーを最適化することで、ターゲットオーディエンスを理解し、そこから学ぶために必要なスキルとレポートを得ることができる。

 ほかのマーケティング施策と同様、最も優れたメールキャンペーンとは直感で生み出されるものではない。効果的なメールマーケティングは、テスト、測定、学習、調整というシステマティックなプロセスを通じて達成される。

 もはや、件名の「A/Bテスト」は必須だが、それだけに留まってはならない。プレヘッダーテキスト、コールトゥアクション(CTA)、デザイン、レイアウトなど、あらゆるものを対象にA/Bテストを行うことで、何が反響を呼び、何が反響を呼ばないのかを確認することだ。

 最後に、ターゲットユーザーから直接フィードバックを得ることを、ためらってはならない。プリファレンスセンターを設置し、登録者に利用してもらうことで、意見を収集することができる。彼らは特定の時間帯にメールを受け取って読むことを好むか。メールは長すぎないか、あるいは短すぎないか。週に何回送るのがよいのか。

 このような戦術を賢明な方法で実行すると、退会を防ぎ、さらには開封率を向上させることができる。フィードバックに基づいて、プリファレンスセンターを設置し、登録者が自分のメール体験を形づくれるようにすることだ。

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 マーケターがパーソナライズされたメールマーケティングに傾倒するのは、理にかなっている。ブランドコミュニケーションとして消費者が最も好むのが、メールだからだ。そして、メールの投資利益率(ROI)は1ドルに対し42ドルにも上る。

 しかし、プライバシーに関する懸念が広がっているいま、消費者が安心して情報を預けられるようにしなければならない。本稿で紹介した3つの戦略をメールマーケティングの施策に取り入れることで、極めて懐疑的な消費者でさえも、あなたのブランドメッセージに関心を持つようになるはずだ。


"3 Strategies to Earn Consumer Trust in Email Marketing," HBR.org, November 03, 2022.