経済の先行きが不透明でも、仕事を辞めるべき5つのサイン
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サマリー:仕事に満足できなくなった時、転職すべきかどうかを判断するのは難しい。とりわけ、現在のように経済の先行きが不透明な時は、たとえ転職の機会があっても、いまの仕事に留まるべきではないかと思い悩むことだろう。... もっと見るしかし、仕事に対するエンゲージメントが失われているとすれば、それは転職すべきタイミングかもしれない。本稿では、現在の仕事に留まる価値がないことを示す5つのサインを紹介する。 閉じる

仕事に対するエンゲージメントを失っていないか

 自分の仕事に100%満足していない時、「もう限界だ」と思うべきタイミングを見極めるのは難しい。今後、不満は解消されるのか。転職先がいまよりましだという保証はないのに、転職活動に時間と労力を費やしたり、リスクを冒したりする価値はあるのか。

 米国でレイオフが相次ぎ、さらなる経済の先行き不透明感に企業が身構える中、転職のきっかけがあっても、いまの仕事に留まるべきか、辞めるべきか悩むかもしれない。そこで、たとえ雇用市場が厳しくなりつつあっても、現在の仕事に留まる価値がないことを確実に示す5つのサインを紹介しよう。

職場環境が有害である

 仕事に行く時、あなたは自分自身や仕事についてポジティブな気分だろうか。仕事のせいで、心を病んだり、睡眠を十分取れなかったり、家族や恋人に八つ当たりしたりしてはいないか。

 職場で通常のフィードバックとは思えないような見下した話し方をされたり、けなされたりした場合、あるいは自分でも知らずしらずのうちに家族や友人に仕事の愚痴をこぼしたりしている場合、それは上司や会社の文化を変えられないというサインかもしれない。

 ただし、転職先を探し始める前に、自分自身の言動を振り返り、みずからも有害な職場環境をつくる一因になっていないかを考えてみる。

 もし、噂話や愚痴ばかり口にしていたり、あらゆる決定に悪意があると決めつけたり、ぞんざいな態度を取ったり、仲間の目標達成を妨げたりしているとすれば、どうすれば自分の行動や態度を変えられるかを考えてみてほしい。そして、自分の言動を変えることで、周囲の人の振る舞いに影響があるかどうかを観察することだ。

 このような有害な言動をいっさいしていない場合には、会社の文化が悪質になる原因を突き止めて、それを是正できるかどうかを見極める。問題が根深く、変わりそうにない時には、そのような環境から抜け出すことが最善策だろう。

自分の価値観に反する

 もし、自分の仕事を構成している要素に不満を感じているなら、あなたの価値観の少なくとも一つが侵害されている可能性がある。たとえば、あなたは毎晩家族と一緒に夕食を取ることを大切にしているのに、上司がしょっちゅうその時間帯に急ぎではない用事を言いつけてくるなら、その価値観は侵害されていることになる。

 自分の価値観が踏みにじられているかどうかを知る一番の方法は、その価値観を見極めて、定義することだ。たとえば、複雑な問題を解決できること、あるいはチームを管理することが重要かもしれない。

 価値観が明確になったら、それぞれに1~5の点数をつけて分類しよう。1は「仕事でその価値観に沿ったことがまったくできない」、5は「その価値観は毎日満たされている」という意味だ。点数が3以下になった価値観を見直し、それらに対する侵害を是正するために、自分にできることがあるかを考えてみる。

 家族との夕食の例では、たとえば「家族と夕食を取っている間は対応できません。夕食後も、緊急時のみ対応させてください」と、上司に伝えてみてはどうだろう。それでも上司が夕食の時間帯を尊重してくれない時には、その仕事はあなたの価値観と合致しないのかもしれない。