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自分の力量ではさらなる成長が期待できない
私がCEOの職務から身を引かなければならないと自覚したのは3年前の2007年のことであったが、その時のことはいまでも鮮明に覚えている。西海岸への長期出張から戻った翌朝、私は久しぶりに、バーモント州バーリントンにあるセブンス・ジェネレーションの本社に向かっていた。ちなみに私は、同社の共同創業者の一人である。
シャンプレーン湖と遠景に高くそびえるアディロンダック山地が見渡せるオフィスを歩きながら、私はいつものように、普段はあまり関わることがない社員たちの姿を探していた。
しかし、今回初めて、ある衝撃的な事実に気づき呆然とした。社員たちは、ひたすらPCのキーを叩いていたり、会議室で打ち合わせをしていたり、あるいは会議に向かう途中であったりしたのだが、私には彼ら彼女らがいったい何に取り組んでいるのかが、皆目見当がつかなかった。私は狼狽した。